宿の前の道。
ブノボンボーに着いた日は日曜日。
今回の旅の目的の一つミリーラフォレにあるジャンコクトーが住んでいた家と
彼の眠る教会は、
週末しか開いておらず早速目的地に向かって歩き出した、ものの、
フランスの日暮れは思ったよりも早かった。
ミリーラフォレを出る時にはほんのり暮れている。
宿までは歩いて少なくても1時間半。
宿に着く前にとっぷり暮れてしまっているのは確実だ。
途中はまるで北海道の広大な畑の一本道。
そこから続く道も人里離れた一本道。
宿まで街灯なく、歩く人もなく、夫と2人テクテク歩いた。
北海道の一本道は車が時折ビューンと凄い速度で通り過ぎる。
ふと、車が我々に気づいてなかったらちょっと不安だな、
と思ってふと後ろを歩く夫を見ると、
車が来る度にジャンコクトーの教会で買ったものを入れた白いビニール袋を
道路に翳してチラチラさせている、
するとそれは車のヘッドライトに照らされまるで信号の様だった。
「ここに歩いてる人いるよ〜」と。
たまに夫が前を歩く、
とビニール袋をチラチラさせるその姿がなぜかとてもユニークで笑いがこみ上げる。
白いビニール袋をチラチラさせながら歩く夫の後ろ姿、きっと忘れないな。
今回案内人の私、飄々とこっちだよ、と言ったものの、
途中、心の中で本当にこの道でいいのか!?と不安がよぎる、
間違っていたとしてもいつかは宿に着く、
目指すは今回のブログの最初に載せた宿の前の道。
歩き続けて2時間半。
着いて乾杯ビールを飲んだら起きていられず、バタンキュー。
そして、
ブノボンボーに泊まった二日目の朝。
外に出て歩いてみると、吐く息が真っ白。
葉っぱ、凍ってます。
霜がすっかり降りていた。
こんなに細くても水分をしっかり出してる。
隣の街まで歩くと、日当りのいい場所にはこんなに元気に咲いている。
こんにちは!
辿り着く、っていいな。