私は、ずっと何かを探してきました。
いつの頃からかはハッキリしないのですが、
何か違うもの、いや何か明確な何か、或はこれだ!というもの、
というようにとっても曖昧な感じなのですが、探していました。
恐らく今思えば自分の中の柱のようなものです。
だから20代の頃はなるべく人に会い、色んな人の話を聞いてきました。
最近は仏教の説法、哲学者の話、格言、本、神学者の言葉、スピリチュアルな話、
そういったものを時間が出来れば読んでいました。
ちょっと話は飛ぶのですが、
以前北海道に住んでいた頃日本舞踊を習い始めました。
先生を捜すのに電話帳を手繰ると、4人の先生の名前が出ており、
ふと目に止まった先生に電話をし、習い始めました。
その先生は日舞の免許(皆伝といったかもしれませんが)を2つの流派から頂いている方でしたが、
そこで習ったものを教えるという方ではなく全て先生の創作によるものでした。
自分の舞台も音楽、振り付け、舞台設定、衣装、踊り、パンフレット、
全て1人で作り1人で演じる人でした。
その頃の私はある俳優さんが好きで、その人の話をその先生にしたところ、
「じゃ、みきちゃん、その人が北海道に来て会えるとしたらどうする?」
と尋ねられました。
私は、「え、いや今は会いたくないです。もっと自分が成長してから会いたいです。」
と答えました。
すると先生は、「バカか。(先生は女性です、笑)あんたが成長したと思った頃には、
その人はもっと成長しちゃってるよ。今の自分でいけないなら一生かかっても無理だね。」
そうだな〜、と思いつつもしっかり実感していなかったと思います。
でもはっきりとその時のこと覚えています。
先日、久しぶりに先生と電話で話をしました。
そしてまた叱られました。
私「色々経験していますが、全然だめです。まだ私の道が見えていません。」
先生「言ったでしょ。答えは外には無いんだよ。自分の中にしかないんだから。」
先生も夫も親友もみんな私に同じような事を言います。
でも本当にやっと、やっと、その事が分かってきました。
それは、ごく単純な作業です。
私が何をどう見るか、一つ一つ気付いて、そしてそれを素直に受入れる事。
それが私の柱をみる方法。
どんなものであれ、柱は建っているんです。
ただその柱を認める勇気がなかった。
誰に会っても誰の話を聞いてもだめなわけです。
今タイトルを考えていて、ふと
♪ 探し物はなんですか〜? から始まる
井上陽水さんの「夢の中へ」を思い出しました。